医局に所属していて何かいいことあるの?
医局に対して何らかの疑問や不満を持っている医師がほとんどではないでしょうか。
本記事は主に医師に向けて書いていますが、医療者ではない方でもストレスなく読めるように配慮して書いています。
本記事を読むことで、
メリット、デメリットを整理して医局を辞めるべきか辞めないべきか判断できます
デメリットを見て、受け入れられるなら辞める必要はないと思うので、まずはデメリットから確認していきます。
旧帝大医学部卒業後、田舎の忙しい基幹病院で研修医として就職。そのまま外科医となり、2度の転勤を経験。最新のロボット手術にも携わり、手術執刀経験は500件超え。夜間緊急手術も大好きなバリバリの外科医でした。実際に医局を辞めた経験をもとに記事を書いています。
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- 少しでも医局に不満がある方
- 医局人事への不安がある方
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医局所属のデメリット
医局所属のデメリット①医局人事が多い
医局に所属する医師にとって、医局人事は避けられないものです。
医局員の希望を全く無視して転勤先を急に決められてしまうということもよくあります。
転居が必要となることも多く、それが短期スパンのこともあります。
医師やその家族にとっては、生活環境やライフイベントに大きな影響が出てしまうことが多く、負担となってしまいます。
さらに引越し代も自腹になることが多いです!
医局人事での転勤は大きなデメリットですが、転勤のタイミングで医局を辞めやすいです。
医局所属のデメリット②生涯給料が低くなる
医局人事に従って転勤を続けると医局に所属しない場合に比べて生涯給料は低くなる傾向にあります。
医局に所属しない方が、収入を上げるのが容易で、生涯でみると数億円単位での差は出ると思います。
その理由としては、そもそも医局所属の勤務医の給料(時給換算で)が安いことに加え、
① 大学病院で働く時期がある
② 転勤を繰り返すことによりボーナスや退職金が少なくなる
③ 博士号、資格取得の強制
があげられます。
医師免許を所持していて、医局員を続けている
そんな方が給料を上げたければ、医局を抜けて転職するのがベストです。
転職サービスに登録して、転職を検討することにはデメリットはありません。プライバシーはしっかり守っていただけますのでバレたりはしません。
転職エージェントが医局の抜け方に関してもアドバイスを丁寧にくれます。
転職しなくても検討して、雇用条件の比較をするだけでも今後のためになります。
少しでも揺らいだ方はすぐに登録してみるのが良いと思います。
現在のバイト単価、社会保障制度の観点から転職は常勤で探すことを推奨します。
また、エージェント担当の方との相性もありますので複数社の登録をおすすめします。
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① 大学病院で働く時期がある
一般的に大学病院で働く医師の給与は、激務にも関わらず民間の病院よりも低い水準となります。
全国医学部長病院長会議の調査結果報告によると、大学病院の医師の給与は、一般医療機関や国立病院機構と比べて年収500万円から700万円ほど低くなるとの記載があります。
参照:文部科学省「大学病院における医師の働き方に関する調査研究報告書」
その給与の差をアルバイトで埋めたりしていますが、たださえ激務なのに休みがなくなり、プライベートの時間が確保できず、疲弊もしてしまいます。
② 転勤を繰り返すことによりボーナスや退職金が少なくなる
医局人事による転勤は契約上は特殊であり、給与面で勤務医にとって非常に不利です。
医師以外の転勤は雇用主は変わらないので雇用が継続されますが、医局人事による転勤は雇用主が変わります。
「転勤」と呼ばれてはいますが雇用の扱い上は「転職」になります。
このことを理解するには医局とは何かが分からないといけません。
▼以下の記事を参照してください▼
なぜか、勤務医の場合、慣習的に医局人事による病院の変更を「転勤」や「異動」と呼び、医局を抜けたり所属する診療科を変える(転科)したりするのを「転職」と呼びます。本来の意味とはずれて使われています。
つまり勤続年数は毎回リセットされますので、勤続年数で手当が出る場合や退職金などは非常に不利になります。
また、4月や10月の転勤が多いですが、これはボーナスの面でも非常に不利益を被ります。
これらが積み上がると数百万〜数千万円単位になりそうです。
医局所属のデメリット③博士号、資格取得の強制
医局員を続けるには博士や専門医の取得が必須となることがあります。
専門医は取得のメリットを感じられることが多いですが、医学博士は今やあまり価値がないようです。
そんな医学博士の取得のために大学院に入らされて、学費を払わされ、したくもない研究をするはめになるというのが多くの勤務医の本音ではないでしょうか。
しかも、勤務医として大学病院で働きながらです。バイトをする時間もなくなり収入は減ります。
資格の維持には学会発表や論文執筆など学術活動も必要となり、ずっと負担となります。
学術活動を自ら積極的に行なって、勉強熱心な先生方も多くみえます。
筆者はそういった医師を心から尊敬しています。
しかし、筆者のように学術活動はほどほどにして日常診療を行いたいという医師にとっては、過剰な学術活動は大きなデメリットになる方が多いのではないでしょうか。
どうせ医局を辞めるならば大学院に入らされる前が良さそうですね
医局所属のデメリット まとめ
過度の業務量や頻回な医局人事に応じながら、負担の大きさに見合う給料がもらえないことも多い状況に耐え切れず、医局を辞める決意する医師も少なくありません。
これらのデメリットを受け入れてでも、アカデミックに、最先端の医療を続けたい場合は医局に残った方がいいかもしれません。(最近はこの場合も医局が不要になりつつありますが)
医師免許を所持していて、医局員を続けている
そんな方が給料を上げたければ、医局を抜けて転職するのがベストです。
給料据え置きなら労働の負担を減らすことができます。
さらにエージェントを介した転職の場合には、雇用条件の確認や給与交渉もエージェントが行なってくれますので、待遇が大きく改善される可能性がさらに高まります。
少しでも揺らいだ方はすぐに登録するのがいいと思います。
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医局所属のメリット
ここまで読んでくれている時点で医局をやめようか迷っていると思います。
ここまで読んでいる時点で、PRさせていただいている転職エージェントは利用するべきと思います。
筆者は転職エージェントに相談して本当に良かったと思っています。
▼以下の記事を参照してください▼
医局所属のメリット①就職先に困らない
自分で転職活動をしたりする自信がない方にとっては、医局が就職先を斡旋してくれることがメリットになります。
大学病院で給料が低くなる間は、アルバイトなどを医局が斡旋してくれる医局が多いです。
しかし、医師免許を取得して初期研修を終えた時点で、就職に困るということはまずないです。
また、就職先の斡旋も転職エージェントを使用すれば困ることはありません。
そして、そもそも給料の低い大学病院で働きたいですか?
古い体制の医局に所属していると、転勤先に関してこちらの希望は全く通らないということがほとんどです。
転職エージェントを活用すれば、そんな医局員を軽視した医局人事に頼ることなく、こちらの希望に沿った就職先をみつけられます。
多くの人にとって転職エージェントは医局よりも、就職先の斡旋に関して良いパートナーになります。
医局に所属している人も、まだ迷っている人も転職エージェントをつけておいた方が良いです。
医局人事と比較しながら先のことを考えましょう。
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以前は医局の方が雇用が安定するメリットがあったようですが、崩壊する医局も出てきた現代では医局に安定を求めてはいけません。
医局所属のメリット②博士号が取得できる
戦前までは絶大なメリットであったようですが、今や博士号は「足の裏の米粒」とよくいわれます。
取らないと気持ち悪いけれど、取っても食えないという意味です。
医師として海外進出を狙う場合など、有用となる状況もあるようですが、大半の医師にとってはそれくらいのものです。
博士号が必要な方は医局を辞めない方が良いと思われます。
医局所属のメリット③専門医が取得しやすい
地域や診療科によっては医局に所属しないと専門医が取得しにくいことがあります。
新専門医制度では、大学病院を含む基幹病院のプログラムに登録して連携施設をローテートしながら診療実績を積んで専門医を取得する流れとなりました。詳しくは以下の記事を参照してください。
大学病院以外の基幹病院を選べば専門医取得に医局は必要ありません。
基幹病院の中には医局と関係のない病院もあります。
医局にすでに所属している方は抜けると専門医取得がやや面倒になりがちなので、取得後がベストタイミングでしょうか。
医局所属のメリット④高度な・最新の知識や技術を身につけやすい
実際の医局のメリットはこちらではないでしょうか。
大きな病院や大学病院は医局が人事権をおさえていることが多いです。
そのため、保険医療の範囲で最先端の知識や技術を身に付けたい場合は医局に所属していた方が有利であると思います。
医療の高みを目指し日々診療に励む医師は非常に多いです。
筆者はこのような先生方を心から尊敬しています。そのような方は転職せずにそのままであって頂きたく思います。
しかし、そういった先生方が正当に評価されていないと筆者は感じます。
劣悪な環境に疲れてしまったら誰でも環境を自分で変える権利があり、それは簡単にできる時代になっています。
医局所属のメリットまとめ
最大のメリットは、保険医療の範囲で最先端の知識や技術を身に付けたい場合は医局に所属していた方が有利であることだと思います。また博士号を取得したい特殊な理由がある方も医局に所属しておいた方がいいと思われます。
ここが譲れない方はしばらくは医局員でいる決意を固めても良いと思います。
(それでも「転職の検討」をしてアンテナを張っておくことをおすすめします)
勤務医の多くは高度な知識・技術を身につけながら日々懸命に働いています。
しかし、どんなに価値のある知識や技術を身に付けても、それは正当に評価されず、給与面には関与しないのが医局員の常です。
本来もっとこういった勤務医は評価され、好待遇となるべきです。
しかし、保険医療制度や医局制度があるせいで高度な知識や技術を持つ医局所属の勤務医は不遇です。
日本の医療の闇です。追って記事を追加します。
医局員 まとめ
保険医療の範囲で最先端の知識や技術を身に付けたい場合は医局に所属していた方が有利です。
そのほかの場合はやめた方が幸せになれるのではないしょうか。
昭和の香りがする医局であれば医局員に対する配慮に欠けていて、冷静になるとなぜ所属しているのか不思議になるほどではないでしょうか、
最近ではそのような医局は減少傾向にあり、医局員の都合に配慮するところが増えてきているようです。
むしろ所属することへの付加価値をつける工夫をしている医局もみられるようになりました。
名古屋市立大学整形外科医局が筆者の聞くところ代表例ですが、他にもあるかもしれません。
参考記事:医局改革大作戦~いかに新入医局員を4倍に増やしたか
こういった、所属するメリットが大きい医局もあるようですが、まだ稀です。
医局員の都合に多少配慮し始めた程度の医局は転職エージェントに待遇面で勝る斡旋をしてくれることはほぼないのが現状ではないでしょうか。
辞めるには色々な準備が必要です。一番最初にほぼノーリスクでできる準備が医局をやめた後の仕事の候補を見つけておくことです。
筆者は転職エージェントと相談し、良い仕事を多数紹介していただいていて、医局をやめたことで幸福度は想像を遥かに超えて爆あがりしました。
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